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陰陽道

一昨日書いたシンクロの、最後の本を読み終わりました。読んだのは『ツクヨミ(月讀命)秘された神』(戸矢学著、河出書房新社)です。題名から天武や、天皇系図は連想できないですよね?

でも、読んでいくとあった方が理解しやすい、というのがよくわかりました。以下、いろいろ書いてますが、全部私が理解したもので、著者がほんとうにそう書いているかどうかは・・・・(^_^;)

内容は、非常に簡略化していうと、天武がアマテラス-スサノオ-ツクヨミという三貴子を作りあげ、その祭り方を決めた。ツクヨミという名は日読み(かよみ、暦という言葉のもと)、に対し月を読むという意味でつけられ、月を読む人=天武=神という図式を作った。そのシンボルが勾玉。

ところが記紀にツクヨミの記述が非常に少ない。これは、もともとはたくさんあった(記紀は天武が作ったから、自分を礼賛したはず)のに、桓武天皇がそれを削除した。理由は、桓武が天武に破れた天智系の人だったから・・・

という記述のそこここに、陰陽道や古神道の考え方が反映されていて、とても興味深いです。もともと著者は大学の神道学科を出ているそうで、陰陽道関係の著作があります。

著者によると、陰陽道は道教と古神道とがいい具合に融合してできた古代の科学であり、天皇が利用する思想でもあったけれど、天皇の権威が失墜していく中で、本質が失われ、江戸時代にはアヤシゲなまじないに堕して、明治に禁止されるに至った、とのこと。明治以降は西洋科学になってしまったんですね。

この視点がぬけてしまっているから、平安時代やそれ以前のことを理解しようとすると、とんちんかんというか、昔は素朴だった的なことになってしまうそうです。

たとえば太陽の道と呼ばれている、伊勢斎宮から三輪山、箸墓、淡路島のいざなぎ神社を通るライン。このライン上には他にもたくさんの神社や遺跡があります。春分・秋分の時に太陽が昇り、沈むラインです。

で、上記の視点がぬけると、なんで当時の人がこんなことがわかったんだ、すごい、となる。でも、陰陽道というか風水的な思想を知っていると、当然、ということだそうです。
また、平安京の位置も、きちんと四方の山を測量し、それを結んだ線が交わる部分がもともとの太極殿だった。理論的だったんですね。

天武は、歴代の天皇の中でただひとり「天文遁甲が得意」と記されている天皇。こういう知識をもっていた、と書いてあるわけです。それをどこから学んだかというと、著者は東漢(やまとのあや)氏と推定しています。この氏族は三~五世紀末に渡来しました。その前に渡来した秦氏は農業(機織りなど)をもってきて土着し、東漢氏は工芸やさまざまな技術、数理立法などをもってきて官人として活躍したそうです。

で、桓武はというと、母が百済系の人だったので、やはりこういう知識をもっていた。だから、計画的に天武を封じたというか、抹殺しようとした。でも、そうなると御霊ができちゃうんですね(^_^;)

ところで三種の神器。これは、著者によると、その物によってシンボライズされる神を奉じていた人を封じ、その力を自分のものとするために持っていたもの、となります。つまり、どれもこれも、怨念がこもっているけど、それを慰撫して御霊として手厚く祭った上で、利用しようとする思想があるんですね。でも、どれも失敗して祟りをなし、宮中から出さなくちゃいけなくなったわけです。う~ん・・・

この本の中でいちばん興味深かったことは、天武が自分を「火徳」をもつものと認識していた、ということ。これは、天皇位を争ったときの相手方=近江軍が金徳を標榜していたからだそうで、つまり「火は金に剋つ」ため。五行の考え方ですね。

で、一昨日のシンクロの最初のコミックに、対談が出ていると書きました。その中で、加門さんが、天武天皇の殯(もがり)の時に読まれた歌二首を紹介しています。読んだのは持統天皇ということになっていますが、陰陽師が代作をしたという説が有力だそうです。

この歌、大変難解で、意味がわからないそうです。万葉集全体で、この歌にしか使われていない文字もある。

一応の書き下し文は「燃ゆる火も 取りてつつみて 袋には 入ると言わずや」「神山にたなびく雲の青雲の星離れ行き月を離れて」。

この歌を、改めて見てどきっとします。持統天皇が、天武が自分を「火徳」としていたことを、知らないわけがないですから・・・

さらにちょっと気持ち悪いんですが、同じマンガの中で天武天皇が「出しづらい」、つまり霊的にキャッチしにくい、という話が出てきます。その後持統天皇の話が出てきて、こいつが封じたのか、という感じに書かれています。この場合、

この「火」の一文字から、なるほどと思いました。天武は「天文遁甲が得意」と書かれていますが、持統がそれをしない、とは考えにくいですよね。

というわけで、なんだか居心地わるい(>_<)

先日、新聞の一面に、高松塚古墳解体作業の話が出ていました。解体の前に、最後に石棺を公開する、というような。この塚も持統が作り、アヤシイ仕掛けをたくさんした、と上記のマンガにありますが、これが、破られた。だからこそ、今こういう情報が出てきているのかな、と思います・・・・

        ★

あ、今一瞬眠ってしまいました。誰かに月を指しながら、「今宵は特に月が高い」とか言ってました(-_-;)

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